「佐藤輝にはまだ早い」 阪神OB、V奪取へ大山の“4番固定”を推すワケ

「一番しっくりくるのは大山」助っ人頼み脱出がVのカギ

 野口氏は「今季は大山に任せるにせよ、他の選手にせよ、“4番はこいつ”と決めたら最後まで貫き通してほしい。キャンプ、オープン戦で競争に勝った者を4番にするにしても、コロコロ変えずに据え続けてほしい」と言う。

 その上で「一番しっくりくるのは、これまでも重責を担ってきた大山だと思います。佐藤輝もいずれは4番に座るでしょうが、まだ早い。2年目からチームの勝敗を背負わせるのは酷だと思います。阪神の4番とはいかなるものかを、もっと見て勉強してからでいいのではないか」と話す。

 阪神は2018年にロサリオ、2020年にはボーアと、いずれも前年実績ゼロの新外国人選手が開幕4番を務め、いかにも泥縄式に見えた。やはり日本人選手が何年にもわたって務めることが、安定した戦いにつながる。昨季は全143試合で4番を務めたヤクルト・村上や巨人・岡本の姿が理想だ。大山も2年連続で20本塁打を超え、最低限の条件は備えていると言えるだろう。

「チームメートやファンから“大山が打てなくて負けたらしようがない”と思われるバッターになってほしい」と野口氏。矢野監督が今季限りでの退任を宣言して臨む異例のシーズンに、不動の4番が置き土産となるか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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