元NPB戦士で助っ人枠固めた韓国・サムスン “新顔”スアレスは「今年も160キロ」

昨季までヤクルトでプレーしたアルバート・スアレス【写真:荒川祐史】
昨季までヤクルトでプレーしたアルバート・スアレス【写真:荒川祐史】

ブキャナンとはヤクルトで同僚、ピレラはベネズエラ時代から知る仲

 韓国プロ野球のサムスンは今季、外国人枠を元NPBの3選手で埋めた。元広島のホセ・ピレラ外野手、元ヤクルトのデービッド・ブキャナン投手に加え、昨季までヤクルトでプレーしたアルバート・スアレス投手が新たに加わった。スアレスは6日に韓国へ入国、15日に遅れてチームに合流したものの“先輩”たちとの縁もありなじむのは早そうだ。韓国紙「スポーツソウル」が「サムスン入りは運命。願っていたチームからオファーが来た」という記事で、スアレスの意気込みを伝えている。

 スアレスはサムスンでのプレーを選んだ理由として「韓国プロ野球の色々な話を、米国でも日本でも聞いていた。同僚選手たちの間でも、韓国プロ野球についていい話が出ていた。中でもサムスンに一番興味を持っていたらそこからオファーが来た。ためらわず決めたよ」と説明している。

 そして、縁も後押ししたという。同僚となるピレラは同じベネズエラ出身で、同学年とあり「プロになる前、幼いころから知っている仲だ」。ブキャナンとは2019年にヤクルトで一緒にプレーしている。「ブキャナンは日本でも素晴らしい投手だし、韓国でも同じだ。韓国の打者に関する情報を共有したい」と話した。

 記事はスアレスについて、時速160キロを投げる剛球投手と説明している。ただサムスンが予定している先発起用については「フルタイムでこなしたのがかなり前だ」と懸念材料に挙げた。確かに2015年、2Aで163回を投げた後、100回以上投げたシーズンがない。昨季ヤクルトでも先発は15試合、リリーフが9試合だった。ただスアレスは「いつも先発したかった。サムスンは先発として私と契約し、私も役割を十分果たせる」と自信を見せている。

 昨季のサムスンは助っ人が大活躍。ブキャナンは16勝を挙げ最多勝に輝き、ピレラも29本塁打、97打点がいずれもリーグ6位と上々の成績を残した。引っ張られるかのように、チームも6年ぶりにポストシーズン進出。ただレギュラーシーズンを1位タイの成績で終えながら、一発勝負の順位決定戦でKTに敗れた。さらにポストシーズンでは斗山に敗れ韓国シリーズ進出も逃している。

 スアレスは「昨年は時速160キロまで達した。今年もそれくらいは投げたい」とした上で「目標は韓国シリーズ優勝。勝利できるチームだから来た。個人的にはできるだけ多くの試合に投げて、勝ちたい。ヒーローインタビューをたくさん受けたい」。2014年以来遠ざかる韓国シリーズ制覇へ、最後のピースとなれるだろうか。

(Full-Count編集部)

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