中日・根尾昂には「何冊も教科書を…」 “師匠”大島洋平が指摘する不器用さとは

4年目のブレークに向けて試行錯誤の日々が続く【写真:小西亮】
4年目のブレークに向けて試行錯誤の日々が続く【写真:小西亮】

「手だけだったら操れるけど…」バットを持った時の“再現性”

「手だけだったら操れるけど、物を持ったら上手くないという感じかな」

 もう少し言い換えるなら、スイングのイメージは完璧だが、バットを持つと再現性が落ちるということか。プロ通算2000安打まで252本に迫った安打製造機には、根尾が打撃で苦しむ理由の一端が見えている。

 ただ、類稀なる能力を持っているからこそ、自主トレで面倒を見る。黄金期の終盤から現在の低迷期まで、中堅を10年間担ってきた身としては「(1軍に)出てきてくれないと、チームが強くならない」との思いもある。

 誰よりも練習し、ひたむきなのも武器のひとつ。昨春のキャンプでは、まだ夜が明けないうちから室内練習場でひとり打撃練習する姿もあった。直面する壁を乗り越え、プロ野球界でもスターになれるか。2022年が、大きな分岐点になる可能性もある。

○著者プロフィール
小西亮(こにし・りょう)
1984年、福岡県生まれ。法大から中日新聞社に入社。石川県や三重県で司法、行政取材に携わり、中日スポーツでは主に中日ドラゴンズやアマチュア野球を担当。その後、「LINE NEWS」で編集者を務め、独自記事も制作。2020年からFull-Countに所属。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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