満塁3ボールのピンチで明らかに… オリ山本由伸が見せたルーキーとの“差”

先発したDeNA・三浦銀二【写真:宮脇広久】
先発したDeNA・三浦銀二【写真:宮脇広久】

三浦監督は評価「ルーキーですから、課題があるのは当たり前」

 三浦銀とまさに対照的だったのが、山本の投球だった。この試合が今年初の実戦登坂とあって、初回にいきなり4連打を浴び、あっという間に先制点を許した。「実戦感覚で忘れていた部分があった」というが、ここできっちり修正できるのが、山本が山本たる所以か。

 なおも無死満塁のピンチが続いたが、宮崎を一邪飛に打ち取り、続く知野にはフルカウントから128キロのカーブでタイミングを外して遊ゴロ併殺に仕留め、最少失点で切り抜けた。「3ボールになってからの投球には、自信がある方なので」と事もなげに振り返った山本は、2回を簡単に3人で片づけ、2回4安打1失点で実戦初登板を終えた。

 ノーアウトのランナーを許し、制球を乱した三浦銀と、満塁で3ボールになっても泰然としていた山本。登板前日に「せっかく投げ合うので、山本さんから勉強できる所は勉強し、盗める所は盗みたい。歩幅やマウンドをどう使うかに興味があるので、イニング間に確認したい」と語っていた三浦銀だが、その差はまだ大きかった。

 三浦監督は「ルーキーですから、課題があるのは当たり前。初回にプロの打者を抑えたという事実はある」と前向きに評価した。先発かリリーフかはともかく、「次回も複数イニングを見てみたい」と今後も1軍でチャンスを与える意向を示す。プロ生活の先は長い。どこまで山本に近づけるだろうか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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