14秒以内に投げないと“ボール”!? 試合時間短縮策「ピッチクロック」導入へ前進

「ピッチクロック」は試合進行を促進し、伸びる一方の試合時間を短くする効果があるとされる【写真:Getty Images】
「ピッチクロック」は試合進行を促進し、伸びる一方の試合時間を短くする効果があるとされる【写真:Getty Images】

ベースの拡大、シフトの禁止も45日前の通告で実施可能に

 ロックアウトの続くメジャーリーグで、労使交渉の場ではルールの改正についても話し合われている。6日(日本時間7日)に米ニューヨークで5日ぶりに再開された交渉では、「ピッチクロック」の2023年からの導入を視野に入れていることが明らかになった。投球間隔をグラウンドに示すもので、走者なしの場合は14秒以内に投げないとボールが宣告される。米スポーツ局「ESPN」が伝えている。

 記事によると、MLB機構は走者なしの時は14秒、走者がいる場合は19秒の「ピッチクロック」の導入を求めている。この数字はマイナーリーグで行われた実験の結果を元にしており、捕手からの返球を投手が受け取ると「時計」が動き出し、投球動作に入った時に止まる。時間をオーバーした場合はボールが宣告されるというもの。試合進行を促進し、伸びる一方の試合時間を短くする効果があるとされる。

 昨季のメジャーリーグで、9イニングで終わった試合の平均時間は3時間10分で過去最長だった。10年前の2時間50分と比べても20分も伸びているという。そして昨季「ピッチクロック」の実験が行われたマイナーリーグの試合時間は、3時間2分から2時間41分へと約20分短くなった。

 6日の交渉では、ピッチクロック、ベースのサイズ拡大、守備シフトの禁止の3点について、選手会と機構側がルール変更を実施するまでに必要な期間を短縮することで合意した。これまでルール変更には1年前の通告が必要だったが、これら3つについては45日前で可能になる。

 このルールは2023年から実施されるとみられるが、選手側には以前からピッチクロックについては反対意見がある。マックス・シャーザー投手は2019年に「試合の構造を台無しにしてしまう。野球に時間制限が存在しないことには理由がある」と反対の立場を明らかにしている。

(Full-Count編集部)

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