昨季最下位西武“反攻の開幕ローテ”が確定 4失点の與座にも辻監督「大丈夫」
期待の新外国人は来日遅れも…ドラ1隅田の加入で左腕不足解消にめど
対照的に、右アンダースローの與座は5回、先頭の水野に交代直後の初球を右翼席へ放り込まれる衝撃的なスタート。7回にも育成選手の速水に2点二塁打、渡辺にも左前適時打を浴び、一挙3点を奪われた。
それでも辻監督は「単調になっただけで、球自体は悪くない。丁寧に投げようとすると、どうしても低めに集まるが、逆に高めで打ち取れた打者もいた。今日の失敗を反省して生かせば、大丈夫だと思う」と評した。変則的なサブマリンには希少価値があり、先発ローテのアクセントにもなりうる。
新外国人のバーチ・スミス投手とディートリック・エンス投手も先発候補だが、コロナ禍で来日が大幅に遅れ、14日に入団会見を行ったばかり。辻監督は「現状では、助っ人の先発は考えられない。少なくとも開幕後1週とか2週は、(與座を含めた6人に)頑張ってもらわないと」と構想を語る。
山賊打線の破壊力でパ・リーグ連覇を達成した2018、19年を含め、西武投手陣は昨年までチーム防御率が4年連続リーグワースト。忸怩たる思いを抱き続けてきた。特に、慢性的な左腕不足に悩まされてきたが、昨秋のドラフトで4球団競合の末、アマナンバーワン左腕の隅田を獲得。オープン戦でも看板に偽りなしの好投を見せ、長年の課題解消にめどが立った。昨季後半にローテ入りし4勝した渡辺にも、さらなる成長が見込まれている。かつての投手王国再建へ向け、反転攻勢に出る時がやってきたか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)