新庄ビッグボス「1人だと苦しくなる」 意外すぎる苦悩…密着TV番組が伝える舞台裏

日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】

新庄ビッグボスの苦悩「胃の調子が…」

「弱音というか、『ここ最近、胃の調子がおかしい。今までそんなことなかったのに』と。『1人になると苦しくなる』とおっしゃっていたこともありました。色々と大きなことを考えてしまって、プレッシャーがかかると話をされてました」

 新庄ビッグボスは「気遣いの人」と鈴木氏は言い切る。例えばインタビュー取材を設定する時。鈴木氏は新庄監督から“逆取材”されるという。「ちょっとしたインタビューでも場所とタイミングを聞いて『こういう衣装にするわ』と。イメージと違ったら買い物にも行っているそうです。そんなことまで考える野球監督はいるのかなと思いました」。

 アクシデントが起きても相手を思いやる。「急に待ち時間ができてしまって。撮影側としてはすごく気を使うところなんですが、新庄さんはマッチ棒を取り出して、『このパズル知ってる? 2本だけ動かして、こんな形ができる? 結構、難しいんだよ』と。逆に気を遣われてしまいました」。ほんの僅かな時間でも相手を楽しませる。感受性の豊かな男だからこそ、監督就任後は苦悩の連続なのだろうか。

 チーム不動の4番だった中田翔が昨季途中に巨人へ移籍し、オフには西川遥輝(現楽天)、大田泰示(現DeNA)とチームを去った。シーズンの下馬評は決して高くない。それでも、鈴木氏は「ひょっとしたら……。新庄さんに期待してしまいます」と語る。1時間のドキュメンタリー番組は、そんな新庄ビッグボスの魅力が伝わるものとなっている。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY