星稜、勇退の林監督が“奇策”で天理との延長戦を制す 2死一、三塁から牽制誘い2点奪う

延長11回の激戦の末、星陵が天理に勝利した
延長11回の激戦の末、星陵が天理に勝利した

延長11回2死一、三塁から牽制に挟まれるトリックプレーで相手の悪送球を誘い二者が生還

 第94回選抜高校野球大会は22日、阪神甲子園球場で行われ、大会4日目・第2試合は星稜が延長11回、5-4で天理を下し初戦を突破した。延長11回に相手の悪送球で2点を奪い勝ち越し、今大会限りで勇退が決まっている林和成監督に白星を届けた。

 両チーム無得点で迎えた4回。星稜は1死三塁から7番・津沢泰成(3年)が左犠飛を放ち1点を先制。8回は1死二塁から3番を担うスタメン唯一の2年生・斉賀壱成が左翼越え適時二塁打を放ち貴重な追加点をあげた。

 だが、8回。ここまで無失点と好投を続けていたエース右腕・マーガード真偉輝キアンが無死二、三塁から9番・重舛春樹(3年)に右中間へ2点タイムリー二塁打を浴び、同点に追いつかれ降板となった。

 試合は9回で決着が付かず延長戦に突入。星稜は延長10回に1死三塁から2番・垣淵祥太朗(3年)が中犠飛を放ち勝ち越しに成功したが、その裏に2番手の竹内涼太(2年)が2死一、二塁から内藤大翔(3年)に左前適時打を浴び試合は再び振り出しに戻った。

 それでも延長11回に2死一、三塁の好機を作ると、一走・佐々木優太(3年)が牽制球にわざと挟まれるトリックプレー。これが相手の悪送球を誘い一気に2点を奪い勝ち越しに成功した。

 同校はこれで選抜通算10勝目をマーク。2011年4月に就任し春夏通算9度の甲子園出場を誇る林監督にも勝利を届けた。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY