宜野湾が2日かがりの試合で圧勝 甲子園で好投のOBから刺激 ポニー全日本選抜2日目

愛知木曽川ポニーに勝利した宜野湾ポニーズナイン【写真:川村虎大】
愛知木曽川ポニーに勝利した宜野湾ポニーズナイン【写真:川村虎大】

愛知木曽川戦は前日に雨で試合中断、2回裏からの継続試合が行われていた

 ポニーリーグ「日本旅行カップ 第6回全日本選抜中学硬式野球大会」は27日、大会2日目を迎え、前日雨天により中断していた宜野湾ポニーズ(沖縄)と愛知木曽川ポニーの試合が2回裏から再開された。一夜をまたいでの試合は、前日からのリードを守った宜野湾が6-1で初戦を突破した。

 無念の中断だった。大会初日の26日、第3試合として始まったこのカード。初回に1点先制を許した宜野湾は2回、4番・島袋ニ魁くん(3年)の左越え二塁打、5番・嶺井駿輔くん(3年)の左翼への適時二塁打で同点に追いついた。さらに、2死満塁から2暴投で2点を追加。2点リードと形勢を逆転したが、直後に雨が強まって試合中断。この日、2回裏から試合は再開した。

 異例の出来事にも選手は集中力を切らさなかった。前日からの雨は止まず、試合開始は予定された8時半から5時間遅れの午後1時半。新垣亮監督は「天気だから仕方ないけど、どう調整していいのか……」と悩ましげだったが、選手たちは調整の難しさをモノともせず。前日に続いてマウンドに上がった先発・仲嶺稀世くん(3年)が5回1失点と好投すると、打線も4回に1点、7回に2点を追加。2日がかりで勝利を掴んだ。

 試合前には、先輩からパワーをもらった。待機時間に行われていた選抜高校野球をインターネットでチェック。チームOBでもある石川・星稜高のマーガード真偉輝キアン投手(3年)の好投に、選手たちは奮起した。試合後、新垣監督は不規則な日程の中でも落ち着いたプレーをした選手たちを評価。「自分たちがやることを分かっていましたね。サインも指示もほとんど出していないです」と称えた。

 なお、今大会では雨天が続き、当初予定していた試合数を消化できないことから、決勝戦は行わないことになった。全国各地から沖縄に集結した全23チームが少なくとも2試合以上はできるようにしたいという配慮によるもの。日本一は夏の全日本選手権に持ち越しとなったが、新垣監督は「また一からチームを作っていきます」と力を込めた。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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