昨季8勝右腕がエンゼルスからFA移籍した理由 再契約希望も「うまくいかなかった」

ジャイアンツと契約したアレックス・カッブ(写真はエンゼルス時代)【写真:Getty Images】
ジャイアンツと契約したアレックス・カッブ(写真はエンゼルス時代)【写真:Getty Images】

昨季8勝のカッブはジャイアンツ移籍「勝てるチームがどこか選ぶのは難しい」

 前エンゼルスのアレックス・カッブ投手が、このオフにジャイアンツと契約を結んだ理由について明かした。27日(日本時間28日)に古巣とのオープン戦に先発登板し、4回途中1安打無失点と好投。降板後にエンゼルスとの再契約に至らなかった経緯などを話した。

 昨季は18試合に先発登板し、大谷翔平に次ぐ8勝(3敗)、防御率3.76。93回1/3を投げて被本塁打5の丁寧なピッチングが光った。オフにはFA(フリーエージェント)となり、双方が再契約に興味を示しているとの報道もあったが、11月30日(同12月1日)にジャイアンツと2年総額2000万ドル(約24億6000万円)で契約を結んだ。

 カッブは降板後に、エンゼルスとの再契約交渉について聞かれると「あまり深く話したくない。彼らのビジネスのやり方を尊重しないといけないから、公言したくはないんだ」と言葉を濁した。一方で「でも、やりとりは確実にしていたよ。両者ともに本当に実現させようとしていたと思う。彼らは私が戻りたがっているのを知っていたし、私はジョー(マドン監督)の下でキャリアを終えられるかもしれないとワクワクしていたんだ」と再契約の意志はあったことを明かしている。

「でも、うまくいかなかった。理由についてはあまり詳細に話すことはできないんだ。神が私に用意した計画を信じるよ」と再契約に至らなかった詳細には触れず。それでも「(エンゼルスでは)1年を過ごしたが10年のように感じた。数多くの良い関係を築けた。それが戻って続けたいと思った大きな理由の1つだよ」と、感謝を忘れないのはカッブの人柄だ。

 ジャイアンツに決めた理由には、昨シーズン、大本命のドジャースとの争いを制し、球団史上最多となる107勝での地区優勝を飾った実績を挙げた。「オフシーズンに入る時点でシーズンを通して勝てるチームがどこか選ぶのはとても難しいけど、勝算を高めることはできる。最終的には、それが最大の決断だった」と“チームが勝てること”を重視したと明かしている。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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