“防御率無限”夢の舞台で見た悪夢 エンゼルスの苦労人右腕が目指す上書き

イスラエル代表として東京五輪で登板したザック・ワイス【写真:Getty Images】
イスラエル代表として東京五輪で登板したザック・ワイス【写真:Getty Images】

ワイスはメジャー初登板で1死も奪えず降板、その後はマイナー生活が続く

 エンゼルスにメジャー昇格のチャンスを虎視眈々とうかがっているマイナーリーガーがいる。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は、4年前のメジャー初登板で2発の特大弾を許すなど1死も奪えぬまま降板し、そこからマイナー生活が続いているエンゼルス傘下のザック・ワイス投手を特集している。

 2018年4月12日(日本時間13日)、レッズに所属していた右腕は本拠地でのカージナルス戦でメジャー初登板を迎えた。しかし、マルティネスとモリーナに特大弾を許すと、続くウォンとガルシアに四球を与え、わずか15球で降板となった。記事の中で本人が「たった一度与えられたチャンスで大失敗してしまったときは、本当に辛かった」と当時を振り返っている。

 その後は、腹斜筋の怪我などもあり、メジャー昇格のチャンスは訪れず。マイナー3球団を渡り歩いたが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大のためプレーできなかった。しかし、2021年はイスラエル代表として東京五輪で登板するなど、キャリアは再び上向き。今シーズンはエンゼルスのスプリングトレーニングに招待選手として参加し、メジャー昇格を目指している。

 記事によると、4年間の苦労を重ねてきたワイスは当時よりもいい投手になったと信じているという。「あれは4年前の僕だ」と語り、「それ以来、技術面でも精神面でもずいぶん成長してきた。4年前よりも自分が何をしているのかちゃんと認識できている」と前を向く。エンゼルスのユニホームを着て、「防御率無限」を上書きする瞬間に注目だ。

(Full-Count編集部)

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