大谷翔平が「バットに心臓マッサージ」 開幕6戦ノーアーチに起きた3つの“異変”
「バレル%」は22.3%から6.3%に大幅低下、四球ゼロ、対左腕ノーヒット
エンゼルスの大谷翔平投手は12日(日本時間13日)、本拠地・マーリンズ戦では「1番・指名打者」で先発出場し、8回の強烈な右前打で3試合連続安打をマーク。一方、開幕から6試合25打席ノーアーチとなり、2019年に並んで渡米後自己ワーストとなった。昨季リーグ3位の46本塁打を放ったMVP男に何が起きているのか。
どうも上手くいかない。3打席連続三振で迎えた同点の8回1死。大谷は4番手右腕サルサーのチェンジアップを引っ張って右前へ。3試合連続安打で出塁したが、2死後、一塁牽制で飛び出してしまった。二塁タッチアウト。チャレンジでも覆らず、二塁ベース付近で天を仰いだ。
この日は今季2度目の1試合3三振。何よりスラッガー・大谷らしい打球を飛ばせていない。打数あたりにどのくらい長打の可能性がある打球を放っているかを示す「バレル%」は昨季メジャー全体トップ22.3%だったが、今季はここまで6.3%と低迷。ホームランバッターには気になる数字だ。
元々、甘い球を積極的に打っていくのが持ち味だ。その打撃スタイルでも今春のオープン戦ではメジャー2位の9四球を取ってきたが、ここまで四球ゼロ。この日、空振り三振した初回先頭、6回先頭の打席では左投手のボールになる変化球に手を出して計4球を空振りした。昨季は対右投手(打率.254)以上にハイアベレージを残した対左腕(打率.263)は、ここまで計7打数無安打。少なからず短縮キャンプの影響もあるだろう。
とまあ、ネガティブな数字を挙げたが、まだ開幕から6試合が終わったところ。試合数も打席数も少ない。11日(同12日)の試合中にはダグアウトでバットに両手を当てて心肺を蘇生するような仕草を披露。近くで見守っていたリード打撃コーチを「バットに心臓マッサージとは最高だ。めちゃくちゃ面白かった。吹き出してしまったよ」と爆笑させた。
開幕6連戦を終え、大谷は「ボチボチです。切り替えて頑張ります」と前を向き、マドン監督も「全く心配していない」と信頼を口にした。14日(同15日)からのテキサス遠征。まず一本に期待したい。