大谷の豪快弾と守備シフトの相克 ベースボールは失われた魅力を取り戻せるか 【マイ・メジャー・ノート】第5回
エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】メジャー平均打率は下降傾向が顕著だった
近年、「ディフェンシブ・シフト」(守備隊形)がしばしば取り上げられている。その多くは、上昇するシフト率が低下する平均打率と因果関係にあるとする見方だが、数字を担保にしただけの展開からは、その実相は見えてこない。
今回は、【マイ・メジャー・ノート】第1回目で展開した大谷翔平の超特大弾を入り口に、「守備シフト」のもう1つの側面を考える。
昨年7月9日(日本時間10日)のマリナーズ戦で、大谷はメジャー通算80本塁打となる推定飛距離463フィート(約141メートル)の特大弾を放ったが、マ軍内野陣が全打席で敷いた極端な右寄りの隊形――三塁手は二塁ベース寄りに、遊撃手は超えた二塁ベースの後方に、二塁手は定位置から右へ動き芝に入って構えた――に阻まれ、通算315本目の安打となり得た第4打席の痛烈な当たりは二塁ゴロで片付けられた。