神走塁を生み出す“見る練習” 鷹ドラ4野村勇が実践する試合前の重要な準備

試合前の走塁練習で確認するのはチームメートの打球の質

 3月29日のロッテ戦でも、この日と同じように内野ゴロの間にヘッドスライディングで本塁を陥れていた。足の速さはもちろん、的確な状況判断の良さも好走塁に繋がる。その下支えとなっているのが、日々の練習における取り組みにある。

 プロ野球の試合前練習は通常、フリー打撃とティー打撃、守備、バント、そして走塁をローテーションさせる。この走塁練習での取り組みを野村勇は大切にする。まだルーキーということもあり「プロの打球は全然違うので『落ちるだろうな』と思っていた打球が伸びたりする。それを確認しています」という。走塁練習ではスタートなど“走る”練習だけでなく、チームメートが打つ打球の質を確認する時間にもしている。

「たとえば、柳田さんはドライブ系の打球が多いので。その選手はどういう打球が落ちるのか、どういうところに打つことが多いのかを確認しています。打球の性質だったり、ドライブする選手であれば、野手の捕球体制悪くなってタッチアップもいけるな、とかを考えています」

 多くの一流選手が口を揃えて言う「準備の大切さ」。ドラ4ルーキーの野村勇にとっては、練習中での“情報収集”も重要な準備の場に。チームにとって大きな武器となっているその機動力は、周到な準備で為せる技なのだろう。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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