バント失敗&判断ミス…コロナ禍に苦渋3連敗 DeNA三浦監督「もう少しうまくできた」
“ベイ・キラー”昨季3敗を喫した金久保をまた打てず
■ヤクルト 3ー2 DeNA(15日・横浜)
DeNAは15日、本拠地・横浜スタジアムで行われたヤクルト戦に2-3で惜敗し3連敗を喫した。今季5勝8敗で“借金3”となった。新型コロナウイルス陽性者が続出したことをうけて今月7日から4試合が中止となり、今週に入って12日の巨人戦(那覇)から試合を再開したものの、主力を欠いたままで苦しい戦いが続いている。
前日の14日には、右肘の張りを訴えていたタイラー・オースティン外野手が米国で右肘のクリーニング手術を受けたことも発表され、まさに泣きっ面に蜂。同日、コロナで戦列を離れていた選手のうち、牧秀悟内野手、戸柱恭孝捕手、倉本寿彦内野手、山下幸輝内野手の4人は2軍に合流したが、三浦大輔監督は「まだようやく動き始めたところ。(復帰時期は)ファームからの情報を受けてから考えます」と慎重に言葉を選んだ。実戦から離れているだけに、復帰を急かせば故障につながりかねない。我慢のしどころではある。
開幕から4番を張っていた牧の離脱後、3連敗。この日は今季初登板のヤクルト先発・金久保の前に、7回までネフタリ・ソト内野手の1号2ランによる2点のみに抑えられた。金久保は昨季挙げた4勝のうち3勝がDeNA戦の“ベイ・キラー”。「ストレートがスピードガン表示より速く感じられる」とは鈴木尚典打撃コーチ。三浦監督は「あと一歩及ばずというところ。(要因は)いろいろありますが、これからも対戦していく投手なので、しっかり対策を立てて臨みたい」と話したが、昨季金久保を7打数3安打(打率.429)1本塁打と比較的得意としていた牧を欠き、苦戦に拍車をかけた。
ただでさえ得点力が落ちているところで、小技まで決められなければ勝ち目はない。1点を追う8回、先頭の代打・藤田が相手の3番手・清水から左前打を放って出塁したが、続く嶺井の送りバントは小飛球に。相手捕手・古賀はワンバウンドで捕り、二塁へ送球し、判断に迷った一塁走者の代走・蝦名が二塁封殺。三浦監督は「バントも決して簡単ではないが、ああいうところでつなげないと苦しくなる。一塁走者も難しい判断だが、もう少しうまく判断することもできたのではないか」と反省を求めた。
本拠地・横浜スタジアムでは今季4戦全敗。この日も、雨風に見舞われ冷え込む中で、1万9677人の観客が足を運んでおり、三浦監督は「ファンの方々に早く勝ちを届けたい」と頭を下げた。窮状の中でも泥臭く勝利を求めていくしかない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)