捕手と内野の掛け持ちは「厳しい」 経験者が語る広島坂倉の凄さと“心配な点”
「守備練習に時間を割かなければいけないし、シーズン後半が心配」
飯田氏も1986年ドラフト4位で捕手としてヤクルト入りし、野村克也氏が監督に就任した1990年には捕手登録のまま二塁にコンバートされ、レギュラーの座をつかんだ。翌1991年にはセンターへ再コンバートされた後、ゴールデングラブ賞7度の名手となった。そんな飯田氏でも、同じ年に捕手と他のポジションを掛け持ちして試合に出場した経験はないという。
「捕手は最も選手寿命の長いポジションです。捕手と遊撃手は守備重視で打てなくても仕方ないと見られがちな中で、坂倉のような打てる捕手がいればチームも強くなります」と飯田氏。ただし「複数ポジションを守れる選手が重宝される時代ですが、捕手と内野の掛け持ちは厳しい。守備練習に時間を割かなければいけないし、体力が落ちてくるシーズン後半が心配」と指摘する。
「広島のチーム事情はよくわかります。打てる坂倉はもちろん使いたいし、ベテラン捕手の會澤(翼捕手)も使いたい。結果的にサードへ行ってくれとなる」と理解を示した上で、「それでも本来、坂倉クラスの選手であればポジションを固定してあげた方がいい」と説明する。
鈴木がメジャーに挑戦した今季は、首位打者の有力候補でもある。捕手と内野の二刀流をこなしながら打棒を振るう坂倉は、もっと注目されていい。
(Full-Count編集部)