オリックスのブルペン捕手が目指す“日本一” 大学中退、独立リーグ経た異色の球歴

次なる目標は日本代表のブルペン捕手「声がかかるだけの実力を付けたい」

 そして、現在は1軍のブルペン捕手として山本由伸、山岡泰輔、宮城大弥らから全幅の信頼を得る存在だ。球団SNSなどでもキャッチング技術の動画が取り上げられるまでになったが「もっと、もっと上手くなりたい。どうすれば気持ちよくマウンドに送り届けることができるか。少しでも力になれる方法を考えています」と、探求心が衰えることはない。

 人生が変わった独立リーグのトライアウトから15年。これまでオールスターなどで他球団の選手とは交流してきたが、次なる目標はJAPANのユニホームを着ることだ。もちろん、選手ではなくブルペン捕手として。

「去年のオリンピックもいい刺激になりました。日本を代表する選手たちのボールを受けて、力になりたい。可能性があるのはWBCかな。選考基準は分からないですが声がかかるだけの実力を付けたい」

 試合で打つこと、投げることでチームに貢献はできない。だが、“最強の裏方”として勝利に欠かせない存在になることはできる。日本一のブルペン捕手を目指し、瓜野さんは今日も投手陣の球を受け続ける。

○著者プロフィール
橋本健吾(はしもと・けんご)
1984年6月、兵庫県生まれ。報徳学園高時代は「2番・左翼」として2002年は選抜優勝を経験。立命大では準硬式野球部に入り主将、4年時には日本代表に選出される。製薬会社を経て報知新聞社に入社しアマ野球、オリックス、阪神を担当。2018年からFull-Countに所属。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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