吉田輝星、覚醒の裏に藤川球児氏の“リモート指導”「いい方向に進めている」

初ホールド挙げ欠かせぬ存在「自分のできる役割をしっかり全うしたいなと思います」

 金足農(秋田)のエースとして甲子園を席巻。2018年ドラフト1位で入団して1年目にプロ初勝利と好スタートを切ったが、2年目以降は未勝利(3敗)と順調とはいえない道のりだった。そんな吉田を大きく変えたのが“火の玉ストレート”と呼ばれる直球を持つ藤川氏との出会いだった。

 藤川氏が2月の春季キャンプを訪問した際、新庄剛志監督の計らいで教えを乞うと、その後も交流は続いた。4月21日には藤川氏が自身のツイッターに「吉田輝星素晴らしいね ってほぼ毎日連絡取ってる笑 ※輝星は寂しがり屋さん 気を抜くなよー!って」と書き込んでいた。

 吉田が明かす。「自分的にいい方にも悪い方にも変わっているときに『動画を見てどうですか?』みたいな感じで。藤川さんに時間をもらって教えてもらいながらいい方向に進めているのかなと思います」。

 最近では、低めに角度のある球を投じられたと思いながらも「球離れが早いからなっているのか、いい角度が出て前で離せているのかが僕は分からなかった」ために質問。藤川氏からは「いい角度が出ているし前で離せているからボールの回転が凄くいい」と太鼓判を押された。“リモート指導”でお墨付きをもらった直球は、自信とともに磨きがかかっている。

 ビッグボスは「徐々に緊迫したところで投げさせる、成長のためにね」と示唆していた。この日の試合後は取材に対応しなかったが、期待に応える快投を喜んでいたに違いない。

「とりあえず今は自分のできる役割をしっかり全うしたいなと思います」と先発復帰への思いを胸にしまった吉田。すっかりチームに欠かせないリリーフに成長している。

(町田利衣 / Rie Machida)

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