MLBは“飛ばないボール”で投高打低に拍車 打率は1968年以降で最低、本塁打も激減
「飛ばないボール」だけが使われている今季、4月27日時点で全体の打率は.231
メジャーリーグでは今季、打率や本塁打といった打撃成績が低迷している。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は今季、MLBではいわゆる「飛ばないボール」だけが使われていると報じた。昨季は新型コロナウイルスの関係で製造にばらつきが生じ、飛ぶボールと飛ばないボールが併用されていたという。この事実は今後、どのような問題を生じさせるのだろうか。(数字は27日=日本時間28日の試合前)
記事は、3月29日(日本時間30日)にコミッショナー事務局から各球団に送付された文書に「(ボールの)生産上の問題は解消された。2022年シーズンは、2021年の生産変更以降に製造されたボールだけで行われる。2022年シーズンに向けた製造変更はない」と書かれていたことを報じた。
メジャーリーグの公式球はローリングスが独占供給しているが、昨季は新型コロナウイルスの関係で生産過程にばらつきが生じ、より「飛ばない」ボールが作られるようになっていた。昨季は2020年まで使われていた「飛ぶボール」とこれが併用されていた。
今季は先の文書によって飛ばないボールだけが使われていることが明らかになり、実際の成績にも影響が表れている。米紙「ニューヨーク・ポスト」に掲載されたジョン・ヘイマン記者の記事によると、メジャーリーグ全体の打率は.231。これはマウンドを低くすることにつながった1968年の.237よりも低いという。