“打者ぶち切れ”の誤審疑惑は「容認できる」 MLBが“高評価”を下したワケ
ホームベースの両サイドは約5センチが“許容誤差”になっている
MLBには、審判評価のための“監査チーム”があるという。このチームは打者ごとにストライクゾーンを設定。上限はベルトのライン、下限は膝の裏のくぼみで、スイングの準備ができた時の構えを上限下限設定の基準としている。ホームベースの両サイドは各2インチ(約5センチ)の許容誤差があるそうだ。
許容誤差はMLB機構と審判労組による労使協定で定められた。MLBが現在使用している映像解析システム「ホークアイ」による許容誤差は0.16インチ(約0.4センチ)だが、従来の“両サイド2インチ”を維持している。
MLBでは審判の判定を「正しい」「許容できる」「間違い」の3つのカテゴリーに分けている。2021年シーズンのリーグ全体の「正しい」「許容できる」の割合は平均で97.4%だった。この数字は民間の評価と開きがあるという。
マイナー1Aの「フロリダ・ステート・リーグ」では今季から審判のストライク・ボール判定にチャレンジすることが可能になった。その場合は今季から導入されている「自動ストライクボール判定(ABS)」に判断をゆだねる。MLBによると、これまでに82の判定がチャレンジの対象となり、覆ったのは34回。成功率にすると41%だった。MLBのモーガン・ソード副社長は「みんなボールとストライクを見極めることが簡単なことのように振る舞っている。しかし、そうではない」と語っている。
(Full-Count編集部)