西武内海の63球に詰まった“19年の経験” 「生きるためには考えないといけない」

西武・内海哲也【写真:荒川祐史】
西武・内海哲也【写真:荒川祐史】

最速140キロも5回1失点、史上92人目の通算2000投球回を達成した

■日本ハム 3ー2 西武(8日・ベルーナドーム)

 西武・内海哲也投手が7日、本拠地ベルーナドームで行われた日本ハム戦で今季初登板初先発。5回3安打1失点に抑え、勝利投手の権利を持って降板した。史上92人目の通算2000投球回も達成。チームはその後逆転負けを喫し、内海の今季初勝利は消滅したが、4月29日にチーム最年長の40歳となった男の63球は実に味わい深かった。

 この日の最速は、140キロが1球だけ。全盛期の球威はない。だから得意のチェンジアップも見極められがちだ。それでもプロ19年目のキャリアを総動員し相手打者に立ち向かった。

 初回、今季6本塁打の2番・今川に対しては、1球目に外角低めのボール球のツーシームを見せた後、2、3球目に内角低めへ119キロのスライダーを続け、空振り三振に仕留めた。2球目はストライクゾーンいっぱい、3球目は微妙にゾーンを外していた。3回2死一塁で迎えた今川との2度目の対戦では、一転してストレートを3球続け中飛に打ち取った。ラストボールは内角高めの137キロだった。「古賀がインコースの真っすぐをうまく使ってくれました。140キロに届かない真っすぐであっても、使わなければ変化球も生きない。古賀が僕をうまく料理してくれました」と、17歳下の新人捕手のリードを称えた。

チームのために「気張らず、無理せず、背伸びせず」

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