いきなり出た“源田離脱の穴” ドラ6が痛恨エラーも…西武・辻監督が見せた「親心」

西武・古賀悠斗【写真:宮脇広久】
西武・古賀悠斗【写真:宮脇広久】

辻監督は奮起促す「将来、ああいうこともあったと笑い話にできるかどうか」

 辻発彦監督は試合後「(中山は)すごくショックだと思うよ。俺自身も若い頃に嫌と言うほど経験したけれど、チームに迷惑をかけ、ゲッツーだと思った瞬間にああなって、そこから逆転されたわけだから」と同情を寄せた。そして「(チームにとって)凄く痛いですよ。痛いけれど、それを生かすも殺すも、彼が今後どう野球に取り組んでいくか次第。将来、ああいうこともあったと笑い話にできるかどうかだから」と話した。

 古賀についても「非常にいいリードをしていたが、あの場面では慌ててすぐにセカンドへ投げ、三塁へ進塁されてしまった。それでも次から同じ失敗をしなければいい。いろんなことを経験しながらプラスにしていくしかないのが、我々の現状です」と穏やかな表情で反省を促した。

「(源田の離脱は)ウチのディフェンスにとって一番痛いところ。いつもそれだけは起きないように願っていることが起きてしまった」と本音も漏らした辻監督。中山はこの日、打っても3打数無安打に終わったが、身長190センチの大型遊撃手で、勝負強い打撃を含め将来を嘱望されている。不動のレギュラーの離脱は、むしろ千載一遇のチャンス。気落ちしている暇はないだろう。

 一方の古賀は、リード面では内海の多彩な変化球を万遍なく駆使し、好投を引き出した。打っても3回に右前へプロ初安打。こちらも、正捕手の森友哉が右人さし指の骨折で離脱し、若手の間で出場機会を分け合っているのが現状。アピールのしどころでもある。

「源田がいなくなったが、このメンバーでやるしかない。また気持ちを新たに戦っていきます」と強調した辻監督。17勝17敗1分の勝率5割に戻ったが、3位はキープ。若手の成長を促しながら、苦境の中で優勝争いに踏みとどまることができるか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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