OBが語るヤクルト連覇のカギは? 首位浮上も現状は…「巨人、広島が落ちてきた」

ヤクルト・村上宗隆【写真:小林靖】
ヤクルト・村上宗隆【写真:小林靖】

4月27日から8勝1敗の快進撃、4位から首位奪取

 昨季20年ぶりの日本一に輝いたヤクルトが、今季もここにきて急浮上。9日現在で2位・広島に1ゲーム、3位・巨人に1.5ゲームという僅差ながら首位に立っている。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、燕“飛翔”の理由を分析し、今後の展開を占う。

 ヤクルトは4月24日時点では、当時首位の巨人に今季最大の5ゲーム差をつけられ、Bクラスの4位に低迷していた。ところが同27日の広島戦以降、8勝1敗の快進撃で一気に首位の座を奪っている。主砲の村上宗隆内野手は、5月6、7日の巨人戦で2試合連続満塁弾という離れ業を演じた。

 しかし、チームOBでもある野口氏は「村上が開幕直後に比べ調子を上げてきたのは間違いありませんが、ヤクルトのチーム状態が特別上がったとは思いません。むしろ上にいた巨人、広島が落ちてきた印象です」と冷静に分析する。そして「ヤクルトは無理をして上がってきたわけではないので、逆にしばらくはこの勢いが続くのではないかと思います」とも。前述の4月27日以降、巨人は3勝8敗、広島も5勝6敗と黒星が先行している。

 巨人の場合は、4月30日にエースの菅野智之投手が右肘の違和感、今月1日に坂本勇人内野手が右膝内側側副靭帯損傷、6日には吉川尚輝内野手が死球による左肩甲骨の骨挫傷で、相次いで出場選手登録を抹消された。「巨人は菅野の抹消と歩調を合わせるかのように、活躍していた若手投手が打たれ始めた。そして何より痛いのが坂本の離脱です。精神的支柱であり、まだまだ巨人は坂本のチームですから」と野口氏は指摘する。

清水、奥川、サンタナがいない中での首位、勝ち続けるためには…

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