50cmの急速落下に打者お手上げ… 230勝右腕の“究極投げ分け”が「美しい」

アストロズのジャスティン・バーランダー【写真:ロイター】
アストロズのジャスティン・バーランダー【写真:ロイター】

バーランダーは11日ツインズ戦で8回1死まで無安打投球の快投

 アストロズの右腕ジャスティン・バーランダー投手が好調だ。10日(日本時間11日)に敵地で行われたツインズ戦で8回1死まで無安打に抑える快投を見せ、今季4勝目。まるで精密機械のようなコントロールに投球分析家も注目している。

 一昨年に右肘のトミー・ジョン手術を受け、昨季は全休。サイ・ヤング賞2度受賞の右腕が今季鮮やかに復活を遂げた。この日は8回1死まで2四球を与えただけの無安打投球。ここでジオ・ウルシェラにライト前安打を許し、キャリア4度目のノーヒットノーランはならなかった。しかし後続を断ち、8回1安打5奪三振無失点でMLB通算230勝目を手にした。

 注目されたのは速球とスライダーだ。2回2死でロイス・ルイスにカウント0-2から外角低めギリギリへ86マイル(約138.4キロ)のスライダーを投げてファウルに、続く4球目はストライクゾーン高めギリギリに94マイル(約151.3キロ)速球を投げて空振り三振を仕留めた。「ピッチング・ニンジャ」としておなじみの投球分析家ロブ・フリードマン氏は自身のツイッターに、ゾーンぎりぎりを通過する2球の投球動画を重ねて投稿。ファンは「美しい」「だからノーヒットノーラン中なわけだ」と声を寄せた。

 同じピッチトンネルを通過しながら一方は高めの直球で、もう一方は低めに曲がり落ちるスライダー。多数のメジャーリーガーや米記者から支持されるデータ分析会社「Codify Baseball」は「バーランダーは今季、速球とスライダーの高低差が平均20インチ(約50.8センチ)、幅が1フィート(約30.48センチ)近くある。まさに、ロブの映像どおり」とツイートした。今季はここまで6先発で防御率1.55、被打率.150、WHIP0.64。39歳右腕は、再び輝きを取り戻したようだ。

【実際の動画】ゾーン上限と下限に速球と変化球を投げ分け…39歳右腕の芸術的投球

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY