“らしくない”勝利に凝縮されたDeNAが目指す野球 指揮官が称えた虎の子の1点
盗塁と進塁打で作ったチャンスに関根が適時打を放った
■DeNA 1ー0 西武(27日・交流戦・ベルーナドーム)
DeNAは27日、敵地ベルーナドームで西武に1-0の零封勝ちを収めた。強打者が並ぶベイスターズ打線のイメージとはかけ離れた勝ち方だったが、そこには今季チームが目指す野球が凝縮されていた。
試合はDeNA・大貫晋一投手、西武・高橋光成投手の両先発がお互いに無失点の投げ合いを展開。DeNAが虎の子の1点を奪ったのは7回だった。先頭の4番・牧が死球で出塁したことが口火となった。
続くソトはカウント3-2からワンバウンドのフォークを振らされ三振に倒れたが、最後の1球の際に牧がスタートを切り二盗成功。牧の今季2つ目の盗塁でチャンスを広げた。「(サインを出して)走らせました」と三浦大輔監督。機動力アップを目標の1つに掲げ、昨季12球団ワーストの31に終わったチーム盗塁数を、44試合消化時点で15(年間約49ペース)としている一端が見えた。
代打・藤田は遊ゴロで走者を進め、2死三塁。ここで打席に入った関根大気外野手は、カウント1-1から三塁線へセーフティスクイズを狙ったが、惜しくもファウル。その後もファウルで粘った。そして2-2から真ん中に来たスライダーを逃さず、中前へ運んだのだった。
「何としても1点を取るんだという強い気持ちを持って打席に向かいました」と関根。三浦監督は「(セーフティスクイズを狙うなど)周りがよく見えていて、なんとか塁に出よう、なんとか返そうという姿勢が見えた。タイムリーという最高の結果も出してくれた」と称えた。