“らしくない”勝利に凝縮されたDeNAが目指す野球 指揮官が称えた虎の子の1点
1発頼みから、機動力など絡めた効率的攻撃への転換を図る
1発長打頼みから機動力、送りバント、進塁打などを絡めた効率的な攻撃へ──モデルチェンジを目指している今季のDeNAにとっては、ある意味で理想的な勝ち方だったと言えるかもしれない。指揮官は「1勝は1勝かもしれないが、ああいう展開で勝ち切れたことは、チームにとって大きい」とうなずく。
ヒーローとなった関根は26日のソフトバンク戦でも、同点の4回に勝ち越し犠飛を打ち上げ、6回には初球から5球連続ファウルで粘った後、6球目をとらえて右中間二塁打を放ち、貴重な追加点につなげた。三浦監督は、こういう泥臭くボールに食らいつく姿勢を高く評価する。
3年目の蝦名達夫外野手が26、27日に2試合連続でスタメン出場の機会を与えられたのも、25日の代打出場の際、指揮官の目に止まったからだった。2-8と大量リードされた7回2死一塁という場面だったが、カウント2-2から右前打。「好球をファウルにした時点で、すごく悔しがっている姿があった。そして食らいついて結果を出した。ああいう姿勢を大事にしたい」と三浦監督は言う。
昨季最下位から試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ変貌を遂げているDeNA。今季も現状はリーグ5位だが、4位の中日にはゲーム差なしに迫っており、交流戦で上位進出を目論む。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)