無傷13勝の“不敗神話”は「最悪です」 キング独走の山川穂高に滲む繊細な思考

山川らしい思考「なるべく外的要素を頭に入れたくない」

 今季は常にチームの勝利につながる本塁打を放っているが、本人は意外にも、“不敗神話”と言われることには「最悪です」と顔をしかめる。「打席に立つ時には全く意識していませんし、僕がホームランを打たなければ負けるとなるのも、負けている試合でホームランを打ってはいけないような空気になるのも嫌。できるだけ外的要素を頭に入れたくないです。ホームランを打った試合で負けていないのは、結果論にすぎない。結果より過程が大事というのが僕の意見です」と語り「ホームランを打てなくても勝ちますよ」と声を張った。

「一日の始めに、自分がやる事をノートに書く」と明かすほど几帳面な性格で、かつ繊細。打席では自分のルーティンや心構えが固まっているだけに、余計な情報、重圧に惑わされたくないのかもしれない。

 本塁打はリーグ断トツで、35打点も2位の楽天・浅村に3差をつけトップ。右太もも裏肉離れで戦列を離れた時期があるため規定打席には達していないが、.336の高打率までマークしている。球界で突出した存在になりつつあるだけに、そのメンタルも誰もが興味を引かれるところだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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