無傷13勝の“不敗神話”は「最悪です」 キング独走の山川穂高に滲む繊細な思考

西武・山川穂高【写真:荒川祐史】
西武・山川穂高【写真:荒川祐史】

カーブを狙い打ち16号「してやったりという気持ちです」

■西武 10ー5 DeNA(28日・交流戦・ベルーナドーム)

 西武の山川穂高内野手が28日、本拠地・ベルーナドームで行われたDeNA戦でバックスクリーンへ16号2ランを放った。本塁打王争いでは、2位の日本ハム・アルカンタラに7本差をつけ独走。チームは今季、山川が一発を放てば13勝0敗(1試合2発が3試合)だが、本人は“不敗神話”ともてはやされることには抵抗があると言う。

「してやったりという気持ちです。さすがにカーブを待ちました」と、会心の笑みを浮かべた。DeNA先発の上茶谷に対し、2点リードで迎えた3回2死一塁で第2打席に立つと、カウント1-0から外角低めに来た94キロのカーブを一閃。バックスクリーンへ放り込んだ。

 初回の第1打席では、初球から4球目までの間に、90~95キロのスローカーブを3球も見せられ、最後はカウント1-2から138キロのカットボールを振らされ三振に倒れていた。「(第2打席は)絶対にカーブが来るだろうと思っていました。狙いを絞って待つことさえできれば、カーブはチャンスボールですから」と頷いた。

 2年間の不振から抜け出し、2年連続本塁打王に輝いた2018、19年以上の打棒を振るっている。相手投手は山川攻略にあの手この手。今月13日の楽天戦では、瀧中-炭谷のバッテリーになんと12球連続カーブで攻められ、四球、空振り三振、三ゴロだった。「瀧中の時はこちらもムキになって真っすぐを待ちましたが、きょうは完全にカーブを待ちました」と説明。「僕は基本的に、常に真っすぐのタイミングで待っていますが、(上茶谷や瀧中のように)相手に100キロを切るカーブがある場合は別。150キロ近いストレートのタイミングで待っていたら反応できませんから」と話した。

山川らしい思考「なるべく外的要素を頭に入れたくない」

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