阪神自力V消滅招いた“痛恨の8回” OB疑問符「勝てる可能性を残すのがベンチの仕事」
西武に完封負けを喫し、ヤクルトが勝利したため自力優勝が消滅
■西武 2ー0 阪神(交流戦・31日・甲子園)
阪神は5月31日、甲子園で行われた西武戦で0-2で敗れた。先発の西勇が7回1失点の好投を見せたが打線が沈黙。首位のヤクルトが勝利し自力優勝が消滅した。現役時代に阪神、ヤクルトなど4球団で計21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は「勝てる可能性を残すのがベンチの仕事」と8回の継投策を指摘した。
勝敗を決定付けたのは1点ビハインドの8回。西勇の後を受けたのは左腕・岩貞。先頭の呉を空振り三振、続く若林に遊撃内野安打を浴びると、阪神ベンチは右腕・加治屋を投入。中村を空振り三振に仕留め、続く山川に四球を与え2死一、二塁のピンチを迎える。ここで森に右前適時打を浴び1点を失った。
点差はわずか1点。終盤に勝負をかけるための継投策だったが左打者の森に対しベンチは加治屋を続投。結果的に痛恨の失点に繋がったが、あの場面では左キラーの渡邊を投入することもできたはずだった。
この場面を野口氏は「ベンチとしてはこの後、(左打者の)栗山が出てきた時に渡邊を当てたかったかもしれない。ですが、あのイニングを無失点で終わることが最優先だったと思います。岩貞で1イニングを任せておらず、加治屋も投入した。何人使っても無失点で終える必要があった。仮に渡邊が打たれてもベンチはやれるだけのことをしたとなる」と口にした。