中日OBが分析する根尾の二刀流 飛躍へは「打てるようになることが大前提」

中日・根尾昂【写真:荒川祐史】
中日・根尾昂【写真:荒川祐史】

「角度がなく、打者からボールが見やすい。野手が投げる球筋」

 中日の根尾昂外野手が二刀流に挑戦している。5月21日の広島戦でプロ初登板し、交流戦でも29日のオリックス戦でマウンドに。ともに大量リードされた場面ながら、2試合連続で1イニングを無失点に抑えた。中日OBで1982年に正捕手としてMVPに輝いた野球評論家・中尾孝義氏はどう見ているのか。

 立浪和義監督は根尾の登板について、リリーフ陣に休養を与えるためだったと示唆している。根尾は大阪桐蔭高時代、主に遊撃と投手を兼任し、投手としても甲子園で通算7試合に登板して5勝を挙げた実績を持つ。1軍登板の前には、5月8日に甲子園で行われたウエスタン・リーグ阪神戦で試運転。同広島戦では直球が150キロを計測し、同オリックス戦ではフォークまで使ってみせた。

 しかし中尾氏は、根尾の投手起用に慎重だ。「あれだけ甲子園で投げた投手ですから、もちろんすごい球を投げています。真っ直ぐは速く、スピン量もある。変化球のキレもいい」とした上で、「プロでは投手1本でずっといくのは難しいと思う。角度がなく、打者からボールが見やすい。やはり野手が投げる球筋だと感じます。リリーフでたまに投げる分にはいいが、目が慣れてきたら、それほど嫌なボールではない。仮に先発ローテに入った場合、簡単には抑えられない気がします」と指摘する。

打撃の課題は「バットの軌道を直していくこと」

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