中日OBが分析する根尾の二刀流 飛躍へは「打てるようになることが大前提」

中日OBで野球評論家の中尾孝義氏【写真:中戸川知世】
中日OBで野球評論家の中尾孝義氏【写真:中戸川知世】

打撃の課題は「バットの軌道を直していくこと」

 中日のお膝元の岐阜県出身で、ドラフト1位入団して4年目を迎えた根尾。今季は登録が内野手から外野手に変更された。開幕1軍に名を連ねたが、4月下旬に降格し遊撃手に再コンバート。5月10日に1軍に復帰したものの、右翼での出場が多い。6月2日現在、22試合に出場し打率.200、0本塁打4打点にとどまっている。

 中尾氏は「まずはどこか1つのポジションを完璧にこなせるようになってほしい」と言う。「飛躍するには、打てるようになることが大前提。チームはなんとかして根尾を使いたいと思っているけれど、打てないからポジションが固定されず、いろいろな所で使ってみようとなっているのが現状でしょう」。類まれな才能の持ち主の起用法に悩む、立浪監督の胸中を推察した。

 根尾の打撃の課題はどこにあるのか。中尾氏は「バットの軌道を直していくことが必要だと思います。現状では真っ直ぐに振り遅れ、変化球には泳がされることが多い。甘いボールを1発で仕留める確率も低い」と指摘する。

 中日ではショートのレギュラーを張っていた京田が5月早々、攻守に精彩を欠き2軍降格。根尾にとってはレギュラー奪取のチャンスといえる。中尾氏は巨人・坂本がかつて、レギュラー遊撃手の二岡智宏(現2軍監督)が故障で離脱した隙に定位置をつかみ取ったことを例に挙げ、「プロ野球選手はもらったチャンスを生かし切ることが大事です。運の強い選手は、そこで活躍する。普段の努力や、その選手が持っている何かにかかっているのだと思います」と話す。OBとしてスター候補の才能開花を期待している。

(Full-Count編集部)

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