「私は割とお喋り好きです」江川卓氏が“YouTubeの世界”に飛び込んだ理由

YouTubeは「何でも喋ればいいという風には思っていません」

――チャンネル開始前と、YouTube収録を進めている今とで変化を感じている部分はありますか?

「割と普段、テレビでは喋らないことを喋っていくものと聞かされていたのですが、僕はテレビで喋れないことを喋るという感覚でYouTubeをやっているわけではないですね。ある程度の自分のYouTubeの中では規制があっていいとは思っています」

――規制ですか。

「何でも喋ればいいという風には思ってはいません。例えば、YouTubeで自分が発言したことによって、誰かが傷つかないようにと考えています。『そこまで、言っちゃっていいや』という風には思ってないんですよ。そこは一応、自分への規制があります」

――野球の中で触れ方が難しい話題はありますよね。例えば、不調のチームや選手、あとは批評するには早い中・高校生の技術論。その辺りは難しいのかなとは思います。

「そうですね、例えば(開幕直後)阪神の調子が悪かったというのがあって、そこで他の解説者さんが、監督の采配について『もう少し動いた方がいいのではないか』とおっしゃっていますが、そういうのは(このチャンネルでは)難しいかなと思います。その時、私も同じ現場にいて見ていたら、『もうちょっと動いてもいいかもしれませんね』と、言う可能性もあるとは思います。それぞれの人が、それぞれの仕事をやられている上での考え方なので(その解説者の)批判をしているというわけではないですよ」

――野球や人へのリスペクトが江川さんの言葉やチャンネルからは感じられます。現役を引退されてから、そういったお気持ちで情報を発信することを心がけていたのでしょうか? それとも、解説者の時間が長くなるにつれて身についたものなのでしょうか?

「前からそうなのですが、(私に対する世間の)最初の印象が良くないので……(笑)。みんなそこ(学生時代や空白の1日)から、スタートしていますから、その前を知っている人が少ない。私は元々、割とお喋り好きで、陽気なタイプだったんですよ。だけど、20歳、ちょっと前ぐらいからだんだん喋らなくなりました。今の私は、昔に戻ったっていう感覚でやっています」

 次回は江川氏が一時、口を閉ざし、ポーカーフェイスとの印象を持たれるようになったきっかけなどを紹介する。

○江川卓(えがわ・すぐる) 1955年5月25日生まれ、福島県出身。作新学院高(栃木)時代にノーヒット・ノーラン12回、イニング連続145回無失点など数々の記録を達成し、甲子園でも活躍。1978年に巨人に入団。9年間で135勝を挙げ、MVP1回、最多勝2回、最優秀防御率1回。1987年に現役を引退後は、野球解説者・評論家として多方面で活躍。チャンネル名の「たかされ」は座右の銘でもある「たかが野球、されど野球」、著書の「たかが江川、されど江川」というところから。

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【動画】江川卓氏の思わぬ“小ボケ”総ツッコミ「そっちですか?」 明かしたYouTube進出の真相

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