「伸びるタイミングはそれぞれ」 五十嵐亮太氏が驚いた元“世界王者”の覚醒秘話
五十嵐亮太vs元ボクシング世界王者・内山高志、同世代対談「極める」第1回
日米23年のプロ野球生活を送った五十嵐亮太さんが、各界で活躍する“同世代”との対談シリーズをスタート。「極める」を合言葉に、幼少期の思い出を共有したり、野球では知り得ない他分野だからこその感覚に驚いたり、多岐にわたるトピックスについて語り合う。
記念すべき最初のゲストは、元ボクシングWBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志さんだ。世界王座を11度防衛した内山さんとは初対面という五十嵐さん。全5回シリーズの第1回は「覚醒」について語り合う。
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――内山さんは少年野球をやっていたとか。
内山:やっていましたけど、全然下手くそ。3年ほどやって試合にもほとんど出られないから、中学ではサッカー部に入ったものの、これまた上手くない。球技は全般的にいまいちでした(笑)。
五十嵐:今でこそ子どもがボクシングジムに通える環境がありますけど、僕らの時はなかった。ボクシングが選択肢に入ってきたのはいつ頃ですか?
内山:中学生の時に辰吉(丈一郎)さんの試合をテレビで見て「面白いな」と。そこからですね。
五十嵐:面白いと思っても、なかなか始めるまでには至らない。小さい頃から腕っぷしが強かったとか?
内山:いや全然(笑)。ムチャクチャ細かったんで、強くなりたいとは思っていました。(五十嵐さんは)なんで野球だったんですか?
五十嵐:母親が少年野球の監督に勧められたのがきっかけで、自分からやりたいと言ったわけではないんです。ただ、体を動かすのは好きだったし、肩が強かったので割と上手くいったんですよ。
内山:僕は特に体が強かったわけでもなく、ただ短気でしたね。体が小さいのに年上と言い合いや喧嘩になって、もちろん勝てないけど、恐怖心はなかったです。
五十嵐:ファイターとしてのメンタリティーがあったじゃないですか(笑)。僕は男兄弟の上だったけど、内山さんは?
内山:男3兄弟の真ん中です。
五十嵐:それは強くなる(笑)。