大谷翔平、13本塁打は不振なのか? 専門家が注目した、追い込まれる前の「片手打ち」
ここまで打者として60試合に出場し打率.255、13本塁打37打点をマーク
エンゼルスの大谷翔平投手は、ここまで打者として60試合に出場し打率.255、13本塁打37打点の成績を残している。昨季は46本塁打を放ち本塁打王争いを演じた「リーグMVP男」の“現状”を、オリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任し、現在はメジャーリーグの解説も務める新井宏昌氏が分析した。
昨季に比べると大谷の本塁打ペースは落ちているが、11日(日本時間12日)のメッツ戦では13号2ランを含む3安打3打点と躍動。現在、8試合連続安打と復調の気配を見せているのは確かだ。ここまでの打撃内容を新井氏は「去年の成績があるので、『打つのが当たり前』という期待感を皆が抱いている。報道などによって、今年の成績は大丈夫かと、心配されているファンが多いと思います。ただ、そこまで内容自体は悪いわけじゃない」と語る。
今季は“飛ばないボール”が使用されていると言われているが「大谷に関して言えばそれほど影響はない。スタンドインできていないのは、きちっと芯で捉えていないだけ」と見ており、唯一気になる点として「去年に比べ、力のあるフォーシームに振り遅れるシーンが見られる」と指摘した。
ここまで13本塁打を放っているが、そのうちストレートを捉えたのは4本。昨季の活躍もあり、相手投手は変化球での攻めが多く見られるという。チェンジアップなどで緩急をつけられ、追い込まれる前に“片手打ち”で凡退する場面もあり「大谷自身も変化球が頭にあり、バットが止まらず打ち取られる。フォーシームを打ちにいってますが、遅れたファウルなどで捉えきれていない」と口にする。
なぜ、そうなってしまうのか。新井氏は「打者は速球に遅れると、次は振りに入るのを早くしようとする。すると、速球と間違いやすいチェンジアップは早く振ってしまい空振りしたり、片手打ちになってしまうことがある」と解説する。