首位打者2度、巨人OB篠塚氏が選んだ“現役最高の打者”は? 「対応能力が一番です」

DeNA・牧秀悟、巨人・坂本勇人、日本ハム・松本剛(左から)【写真:荒川祐史】
DeNA・牧秀悟、巨人・坂本勇人、日本ハム・松本剛(左から)【写真:荒川祐史】

投高打低傾向に「球種が増え、技術が追いついていないのかもしれない」

 今年のNPBは“投高打低”の傾向が強い。セ・パ交流戦終了時点で、パ・リーグは防御率1点台の投手が6人に上り、セ・リーグトップの阪神・青柳晃洋投手は0.89。逆に打率3割台の打者は、両リーグ3人ずつしかいない。現役時代に巨人で首位打者2度を含め打率3割を7度マークした野球評論家・篠塚和典氏は「投手の球種が増え、打者の技術が追いついていないのかもしれない」と指摘する。そんな“打者受難”の2022年シーズンで存在感を発揮する男たちを同氏が分析した。

 DeNA・牧秀悟内野手はルーキーイヤーの昨年、新人では1986年の清原和博(西武)以来の打率3割、20本塁打をマークした。今季は4番に座り、ここまで打率.309、16本塁打、48打点で3冠王を狙える位置につけている。「2年続けて活躍するには確かな技術が必要。ミートポイントをしっかり持っています」と篠塚氏は指摘する。

 打率.358でパ・リーグ首位打者争いのトップを走る日本ハム・松本剛外野手はプロ11年目で、過去に規定打席をクリアしたシーズンは1度だけ。まるで別人のように変貌を遂げている。ビッグボスこと新庄剛志監督から“開幕4番”に抜擢され、ソフトバンク・千賀から2安打を放ち勢いに乗った。篠塚氏は「新庄君の考え方が合っていて、気持ち良くプレーしているのでしょう」とうなずく。

 巨人・吉川尚輝内野手も、6年目で素質が開花した。2016年ドラフト1位で入団も、これまでは骨折や腰痛など故障に泣いてきた。今季も5月4日の広島戦で死球を背中に受け一時離脱したが、約2週間で復帰。持ち味の俊足も光りリーグ3位の打率.304、同4位の10盗塁。もっとも、巨人OBで同じ左打ちの二塁手だった篠塚氏は“直系の後輩”に当たる吉川をまだ手放しでは褒めない。「評価はレギュラーとして1年を全うしてから。怪我が一番心配です」と自己管理を促す。

“現役最高”の坂本勇人は「詰まっても泳いでもいい、感覚で打てる打者」

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