苦闘の日々を乗り越えて戻ってきた1軍 鷹・甲斐野央が辿り着いた新境地

小さくなっていたテークバックにも変化「違うところを意識してそうなった」

 右肘を手術して迎えた昨シーズン。肘への負担を減らす狙いから、投げる際のテークバックを小さくする投球フォームに変更。一定の成果はあったものの、それと同時に制球に苦しむようにもなった。抜けるボールが多くなり、今季が開幕してからも、なかなかコントロールが安定しなかった。ただ、5月に入ると徐々に投球も安定。そのフォームを見ると、小さかったはずのテークバックが大きくなっていた。

 甲斐野はこのフォームの変化についてこう語る。「そこの意識は正直そんなになくて、違うところを意識すると、そういう形になったと言う表現が合うのかなと思います。横の時間を長くしたりだとか、あとは立ち姿だったりだとか、いろんな練習方法を出してもらってそれをこうやっていくうちに辿り着いた形」。フォームにあった課題を修正するうちに自然とテークバックも戻っていった。

 復調を支えたのは2軍投手コーチの高村祐コーチと田之上慶三郎コーチの2人。「いろいろ指導してもらって、ピッチングコーチ2人にアドバイスを聞きながら、一瞬では良くならないなっていうのは自分でもわかってたので、継続してやっていこうとやってきた。どんどん良くなって、最終的には良い形になってきたのかなと思っています」と、両コーチへの感謝と手応えを口にする。

最速159キロを何度もマークするも「出力は出そうとしていない」

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