苦闘の日々を乗り越えて戻ってきた1軍 鷹・甲斐野央が辿り着いた新境地

PayPayドームで練習を行い、笑顔を見せるソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】
PayPayドームで練習を行い、笑顔を見せるソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】

「1軍だからという考えは特になくて、本当に今やってきてることを形に出すだけ」

 屈託のない、あの明るい笑顔が1軍のグラウンドに帰ってきた。笑顔の主はソフトバンクの甲斐野央投手。14日に本拠地PayPayドームで行われた先発投手練習で1軍に合流し、17日からの楽天戦(PayPayドーム)から今季初めて1軍に昇格する。2019年に65試合に投げた剛腕がリーグ戦再開とともに1軍の舞台に戻ってくる。

 2軍で24試合に投げて1勝1敗3セーブ、防御率2.59。13日に出場選手登録を抹消された笠谷に代わって、1軍に昇格することになった甲斐野は「状態はいいと思います。でも、1軍に呼ばれてもやることは変わらないですし、1軍だからという考えは特になくて、本当に今やってきてることを形に出すだけかなと思っています」と、今季初の1軍の舞台へ意気込みを語った。

 ルーキーイヤーだった2019年に65試合に投げ、侍ジャパン入りも果たした甲斐野だったが、翌2020年のキャンプで右肘を故障し、シーズンを棒に振った。12月に右肘の手術を受け、昨季は1軍復帰を果たして22試合に登板。ただ、本来の姿とはいえず、防御率4.35と振るわなかった。今春のキャンプは主力の集うA組スタート。ただ、制球面に不安を残し、開幕はファームで迎えることになった。

小さくなっていたテークバックにも変化「違うところを意識してそうなった」

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