巨人・岡本和真に期待できる“上がり目”とは? 専門家が再開後のセ・リーグを展望
高津監督は「救援陣に配慮しながら、効率的に起用している」
セ、パのリーグ戦が17日に再開される。セ・リーグでは交流戦を制したヤクルトが2位・巨人に7ゲームの大差をつけ、独走態勢を固めつつあるようにも見えるが、果たしてどうか。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が今後の展開を読む。
交流戦突入前の時点ではわずか1ゲームだった2位との差を、ぐっと広げたヤクルト。交流戦MVPに輝いたのは主砲の村上だったが、野口氏は「高津臣吾監督の運用力が素晴らしい。特に豊富なリリーフ投手陣を、なるべく連投させないように配慮しながら、効率的に起用しています」と指摘する。
今季のヤクルトは今野-清水-マクガフを勝ちパターンに据えつつ、その他の救援陣も、21登板で防御率0.00(失点1、自責点0)の田口をはじめ、16試合で0.59の梅野、20試合で1.88の木澤、20試合で2.16の大西、21試合で2.21の石山、18試合で2.33のコールとそろって好調。交流戦中、マクガフが3連投と2連投を1度ずつこなし、今野、清水、木澤も2連投が1度ずつあったが、体調に配慮し、全体的に無理のない登板間隔が保たれている。
「打線でも、今月1日にベテラン・青木の出場選手登録を抹消したのは、今のうちに体調を整えさせ、シーズン後半の勝負所で力を発揮してもらおうという意図でしょう。代わりに、ベテランの坂口が9日に1軍昇格し活躍(2試合7打数3安打、打率.429)。ベテランと若手を融合し、本当にうまくやり繰りしていると思います」と野口氏。「交流戦の戦いぶりを見る限り、今後もそう簡単に落ちるとは思えない。ただ、伝統的に故障者が多く出るチームだけに、怪我が怖い。それと、監督を胴上げするまで決して油断しないこと」とOBとして釘を刺した。ますます高津監督の手綱さばきが注目されそうだ。