新庄監督は嘆き「忘れてしまうんだな…」 ハムの痛恨逆転負けは“タッチの差”
7回まで4点リードが…終盤2イニングで計7失点の悲劇
■ロッテ 7ー4 日本ハム(17日・札幌ドーム)
日本ハムは17日、札幌ドームで行われたロッテ戦で痛恨の逆転負けを喫した。先発の上沢直之投手が7回無失点と好投し、打線も序盤から相手投手の不調に乗じて加点。ただ救援陣が乱れ8回に2点、9回には5点を失った。「すんなり終わるかと思ったけどね……」と言う新庄剛志監督が敗因として重く見ているのは9回、同点とされた三塁走者・和田康士朗外野手の生還だ。「ああいう場面になると忘れてしまう……」と悔やむ、文字通り“タッチの差”が勝敗を分けた。
4-2と2点リードで迎えた9回、3番手でマウンドに上がった北山はボールにいつものキレがなかった。先頭のレアードに四球、佐藤都には右翼線二塁打を許し無死二、三塁。ここで安田に左前へ適時打を許し1点差とされた。なお走者一、三塁。“事件”が起きたのはこのタイミングだった。
高部のカウント1-2からの4球目、一走の岡がスタートを切った。二塁への送球がわずかに逸れたのを見ると、三走の和田もスタートし本塁へヘッドスライディングした。審判の判定はセーフ。新庄監督はリクエストしたものの、覆ることはなかった。試合の流れは大きくロッテに傾き、さらに二死満塁から中村奨の左中間を破る適時二塁打で走者一掃。この回5点を失うことになった。
新庄監督が指摘したのは、和田の本塁突入の際、捕手・宇佐見の送球の受け方だった。二塁への送球が乱れたのは「握りそこなったらしいよ」と意に介さない。本塁に戻ってくる送球を、宇佐見は前に取りに行き、ヘッドスライディングする和田へ「追いタッチ」する形となった。体に触れるよりわずかに早く、和田の手が本塁に触れていた。