東洋大が1・2部入れ替え戦で先勝 「球数稼げ」指揮官の意図通り中大右腕を攻略

満塁本塁打を放った東洋大・石上泰輝【写真:伊藤賢汰】
満塁本塁打を放った東洋大・石上泰輝【写真:伊藤賢汰】

プロも注目する3年生投手同士が投げ合い展開

 東都大学リーグの1・2部入れ替え戦の初戦が20日、明治神宮球場で行われ、2部優勝の東洋大が8-4で1部最下位の中大に快勝した。先に2勝した方が、次の秋季リーグを1部で戦うことができる。

 東洋大の左腕・細野晴希と、中大の右腕・西舘勇陽。いずれもストレートは150キロ台中盤に達する。来年のドラフト上位候補と言われる3年生同士が先発した。お互いに走者を背負いながら得点を与えず、粘り合いに。そんな中、東洋大は5回1死二塁で、9番打者・橋本吏功の打球が西舘の右足すね付近に当たり、跳ねたボールがライト前まで転がる幸運な先制適時打となった。西舘は右足の治療後に続投したがさらに四球、死球で満塁とされ、3番・石上泰輝に右翼席へ決定的な満塁弾を浴び、5失点でマウンドを降りた。一方の細野は、7回途中2失点で勝利に貢献した。

 東洋大の杉本泰彦監督は試合後の会見で「満塁本塁打は“交通事故”です」と笑わせつつ、「西舘君の球は3回くらいまでは打てるわけがないと想定していた。ただ、四球はそこそこ頂けると思っていたし、追い込まれてもファウルで粘って球数を稼げと指示していた。選手たちがその通りにやってくれました」とうなずいた。

 一方、中大の清水達也監督は「(西舘は打球を受けた後)本人が大丈夫と言っていたが、それまでの球とは違っていたので、多少影響があったと思う。しかし、それよりも先に点を取ってあげられなかったことが良くなかった」と反省点を挙げた。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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