仰木監督も「どっちがええんや?」 オリ入りを拒む選手も…難航した分配ドラフト

分配ドラフトは先にオリックスがプロテクト選手25人を提示

 分配ドラフトでは、まずオリックスが近鉄、オリックス・ブルーウェーブから25人のプロテクト選手を提示。その後、楽天がプロテクトから漏れた選手の中から20人を選ぶ形で行われた。当初は実績、実力のあるレギュラークラスを先に確保できるオリックスが戦力を充実させると思われていたものの、「普通はそう考えられるが、現実はそうじゃなかった」と新井氏は振り返る。

 近鉄の選手会長を務め、合併問題の反対運動に奔走していた磯部公一がオリックスからのプロテクトを拒否。エースだった岩隈久志も、オリックス入りに難色を示した(後にトレードで楽天入り)。また、両チームのレギュラー選手の片方は、控えに回ることになる。1つのポジションに同程度の実力の選手が重なることになり、データ重視の起用を好む仰木監督にとっても難しい選択になった。

「選手にしても『合併がなかったらレギュラーで出れる』と考える。首脳陣としても選手を外で見るのと、中で見るのは違う。仰木監督からも『どっちがええんや』と問われ、実力、性格をそれほど把握できないままに順位付けをしないといけなかった。エースとして考えていた岩隈も楽天に行くことが予想される中で、お互いが難しいところが多かった」

「監督の負担を少しでも減らそうと思ったが、そう上手くはいかない1年だった」

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