清原、辻、伊東…大物揃いの西武で生き残るために “道”を切り開いた自己アピール術

引退後は2軍打撃コーチを経験「チャンスはいつ来るか分からない」

「山川は長打を打てる。外崎も長打を打てて、身体能力も高い。2人とも素質があるので、いい経験を積めば必ず上(1軍)にいけると思っていました。山川にはいいところを自覚してもらおうと、最初の頃は気持ちを鼓舞してもらうような言葉もかけさせてもらいました。外崎も2、3年かかりましたけど、順調だったと思います。即戦力はなかなか難しい。打席に立って色々な成功体験、失敗体験を繰り返して学んでくれたと思います」

 2軍で成長し、1軍の舞台に立つ選手は芯を持っていて精神的にタフだという。一方、強い言葉で叱咤すると落ち込み、立ち直れない若手も多かったと振り返る。心掛けたのは、意見を交わしてお互いに納得して次の段階に進むこと。選手との関係性を大切にしてきた高木さんは、2軍の選手にはいつでも1軍でプレーできるように常に準備をしてほしいと話す。

「5月13日に育成から支配下登録された滝澤(夏央内野手)のように、今はパッと1軍で使ってもらえるチャンスが転がっている。そのチャンスはいつ来るか分からない。いつでもいけるように意識をもって行動し、ファームの試合に臨むことが大切だと思います」

 現役時代に自らの強みを生かして“居場所”を掴んだ高木さん。今の若手選手もチャンスを逃さず、1軍舞台を勝ち取ってほしいと願っている。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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