“ドラ1級”が鉄棒落下で育成契約… 生粋ハマっ子、DeNA石川が掴んだ支配下切符
「両親は泣いていた。グッとくるものがあったし、頑張らないと」
育成から支配下契約を結ぶことになったDeNAの石川達也投手が23日、横浜市内で会見を行った。法大4年時に鉄棒から落ちて骨折し支配下をつかみ損ねた男が、2年目でようやく手にした吉報。「両親は2人とも泣いていた。それを見てグッとくるものがあったし、もっと頑張らないといけないと思った」と思いを語った。
1年目の昨季はイースタン・リーグで13試合に登板して防御率2.35。「自分の持ち味の真っすぐがファームでは通用した」と手応えを得て、オフにさらに質の高さを求めて直球を磨いた。その直球と切れのあるフォークを武器に、今季は同14試合に登板して防御率は驚異の0.42。21回1/3でわずか1失点、27奪三振と抜群の成績を示した。
回り道も、運命だったのかもしれない。法大4年春、鉄棒で振り子をしていた際に落下して利き腕の左手首を骨折。当初は同期でロッテにドラフト1位指名された鈴木昭汰に匹敵するほど高い評価を受けていたが、4年春のリーグ戦は1試合も登板できず、他球団は指名を見送った。そんな中で、才能に惚れ込み、信じて指名したのがDeNAだった。