ハム&ロッテの元守護神、オリの剛腕コンビ…TJ手術を経て1軍で活躍する投手たち

オリックス・近藤大亮【写真:荒川祐史】
オリックス・近藤大亮【写真:荒川祐史】

2014~16年に計86セーブのロッテ・西野勇士は20年に手術、今季復帰した

○西野勇士投手(ロッテ)

 2008年育成ドラフト5位でロッテに入団した右腕は、2012年オフに支配下登録に。翌2013年は先発で9勝を挙げ、リリーフに転向した2014年には防御率1.86、31セーブをマークするなど、2016年までの3年間で計86セーブを挙げた。しかし、2016年途中から右肘に問題が生じ、2017年からの2年間は本領を発揮できず。それでも2019年には先発と中継ぎを兼任しながら防御率2.96を記録、2020年は開幕ローテ入りが確実となっていた。ところが開幕直前に右肘を負傷してトミー・ジョン手術を受けた。

 昨年オフに実戦登板を果たし、今年はリリーフとして開幕1軍入り。安定した投球を続けたことで僅差の試合での登板も増加し、22日終了時点で21登板、1勝2敗10ホールド、防御率2.14の成績を残している。

○近藤大亮投手(オリックス)

 大商大、パナソニックを経て2015年ドラフト2位で入団した右腕は、2年目の2017年にリリーフで55試合に登板。25ホールド、防御率3.07、奪三振率11.48を記録した。2019年まで3年連続で50試合以上に登板も、2020年に右肘を故障。同年9月にトミー・ジョン手術を受け、オフには育成契約となった。

 昨季の優勝の輪にも加われず、捲土重来を期した今季は2軍で8試合に登板して防御率0.00、奪三振率14.10をマーク。4月24日に支配下に復帰すると、同26日に1軍昇格した。22日終了時点で15登板、1勝1敗1セーブ、7ホールド、防御率0.64、奪三振率9.64の活躍を見せている。

○黒木優太投手(オリックス)

 立正大から2016年ドラフト2位で入団した右腕は1年目の2017年に55登板で25ホールドを挙げ、同年のオールスターにも出場した。2018年も9月初旬までリリーフとして登板を重ね、39登板で17ホールをマークしたが、2019年6月に右肘を故障。トミー・ジョン手術を受けて同年オフには育成契約へ移行した。2020年オフに支配下に復帰も、昨年は2軍で17登板、防御率6.19と苦しんだ。

 今年は2軍で6登板無失点と結果を残し、4シーズンぶりとなった1軍でも15登板で防御率1.20と好調だ。15イニングで13奪三振と以前の奪三振力も戻りつつあり、4月6日のソフトバンク戦では5年ぶりセーブも記録した。

 他にも2020年にトミー・ジョン手術を受けたロッテ種市篤暉投手も実戦復帰を果たしている。今季はここまで2軍で7試合に登板して防御率2.55、奪三振率9.17をマークしている。このままいけば今季中の1軍復帰も見えてくる。将来のエース候補と呼ばれた23歳右腕が、これから復活を果たした投手たちのリストに加わる可能性は十分だ。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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