「重い球」「重いパンチ」は実際にある? 五十嵐亮太氏と元世界王者が徹底考察

ミット打ちを行う五十嵐亮太さん(右)【写真:荒川祐史】
ミット打ちを行う五十嵐亮太さん(右)【写真:荒川祐史】

五十嵐「古田さんは重さなんて全然感じたことがないって」

五十嵐:少し前に古田(敦也)さんと話をした時、古田さんはボールの重さなんて全然感じたことがないって言うんですよ。どんな投手のボールを捕っても一緒だって。

内山:へぇ~。

五十嵐:古田さんはバッティングでも感じたことがなくて、全部一緒だったって言うんです(笑)。でも、野球ゲームのプロスピでは「重い球」っていう能力がある。となると、感覚的にはあるけど、でも本当はないのかな、とか。

内山:なるほど。実はないけど、感覚の問題だと。

五十嵐:そうそう、体型とかイメージでそう感じるんじゃないかって。

内山:ミットでパンチを受けると分かるんですよ、重さや硬さが。ただ、そこまでパンチが強くなくて、あまりKOはできないだろうと思った選手が、試合ではバチンと当たって相手を倒すことも結構あります。

五十嵐:それは当たり所だったり、タイミングだったり?

内山:謎なんですよね(笑)。それこそ村田(諒太)のパンチをミットで受けたことがありますけど、そんなに強い感じはしないんです。でも、試合だと強いんですよ。試合を見ても「村田のパンチは重そうだな」って思う。不思議ですよね。

五十嵐:逆にパンチが重くても、試合ではKOできない選手もいるんですか?

内山:います。パンチがあるなと思っても、10勝のうち2KOとか意外といますよ。

五十嵐:それはパンチをいいところに決められない?

内山:それはあると思います。ミット打ちの練習で相手が打ってこないから。でも、試合では相手は当然打ってくるので、少し腰が引けたり、思いきりカウンターを出せなかったりというのはあると思います。

五十嵐:ただ、練習ではできるんだから、持っているモノはいいっていうことですよね。野球でも試合になると弱い選手はいますよ。

内山:フリーバッティングでは打球を飛ばすけど、試合になったら打てない、みたいな。

内山「相手と向かい合えば『今日は勝てるな』って分かりますよ」

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