「相手打者を押し込める力がある」 今季未勝利もDeNA指揮官が一目置く23歳右腕
京山「勝負どころの制球力を上げられるように」
期待に応え、小園をカウント1-2と追い込むと、インローのカーブを打たせ、一塁ゴロで三塁走者を本塁で封殺。続く中村奨も外角低めの148キロで二ゴロに仕留めた。6回で96球、8安打1四球2失点の内容は合格点以上だろう。
京山自身は「6回に相手打者の流れを止めることができませんでした。次回登板までに勝負どころでの制球力を上げられるようにしたいです」と反省したが、三浦監督は「毎回毎回ゼロに抑えられれば苦労しない。逆転された後もよく2点で踏ん張ったと思います。満塁のピンチを断ち切ったことは、本人にとっても、チームにとっても大きい」と評した。
指揮官は「(5月下旬に)1軍に上がってきた当初は、慎重にコーナーを狙いすぎて、自らカウントを悪くするところがあったが、しっかり腕を振ってストライクゾーンの中で勝負すれば、相手打者を押し込める力がある。その中で引くべきところは、キャッチャーが配球を考えてくれる。京山はとにかく攻めていくことです」と話す。結果はともかく、投球スタイルの構築が見えたところに、大きな手応えを感じたようだ。
京山は今年の選抜高校野球大会で準優勝した滋賀・近江高出身で、高卒2年目の2018年に6勝(6敗)を挙げた後はやや伸び悩んでいるが、高い潜在能力にかかる期待は大きい。我慢の6試合をバネに、先発ローテの一角として飛躍を遂げてられるか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)