「ひたすら悔しかった」 慶大では4年間控え…ロッテ植田将太が持ち続ける思い

ロッテ・植田将太【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】
ロッテ・植田将太【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

「『郡司に負けないという思い』はずっと持ってやっています」

 ドラフトの日、植田は育成2位でロッテから名前を呼ばれた。リーグ戦通算1安打でも、守備面を評価された。「嬉しかったですね。育成といえど、プロ野球の世界でプレーさせていただける。より、やってやろうという気持ちがありました」。郡司の他にも、柳町達(ソフトバンク)、津留崎大成(楽天)が支配下で指名された。昨秋ドラフトでは、2019年ドラフトで指名されなかった中村健人も社会人を経て、広島から指名された。

 大学時代には良きチームメートとして、そしてライバルとして切磋琢磨した郡司には、プロの舞台では絶対に負けないと誓う。「大学時代の悔しさは消えることはないと思います。『プロでは郡司に負けないという思い』はずっと持ってやっています」。

 入団会見時と、支配下登録が決まった時には色紙には「継続は力なり」と、同じ言葉をしたためた。「僕は我慢する人というか。ずっと我慢しながら、耐えながらやってきたというところがある。支配下登録してもらったときに初めてちょっと、継続してきてよかったなと感じました」。悔しさを味わった大学時代、プレーしたい思いを堪えて肘のリハビリにも耐えてきた苦労が少し報われた瞬間だった。

 今季は高卒ルーキー松川、同級生の佐藤都ら若手捕手が台頭しているが、まずは2軍で走攻守全てのレベルアップに励む。「チームメートの誰からも信頼されるようなキャッチャーになりたいですね。行動の全ては見られていると思っているので、隙を作らないようにと思っています」。プロの舞台でも泥臭く、地道な努力で這い上がっていく。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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