大谷翔平の放出には2つの壁…地元紙指摘「本当の価値が不明」「オーナーの反対」
地元紙「LAタイムズ」が球界専門家の意見を掲載
現在借金11とア・リーグ西地区で4位に沈むエンゼルス。話題になるのはもっぱら、8月2日(日本時間3日)のトレード期限へ向けての動きだ。地元紙「LAタイムズ」は、新契約には桁外れの金額が必要となる大谷翔平投手をトレードすべきかという問題について「専門家の意見」を掲載している。
記事はまず、大谷とマイク・トラウト外野手、アンソニー・レンドン内野手をチームの核とした3年間、チームは期待通りのパフォーマンスを見せていないと指摘した。
このような状況下では、大谷の放出も「検討せざるを得ないと思う」とするのがカブスで長年スカウトを務めたビリー・ブリッツアー氏だ。さらにどのようなオファーが来るのかで、大谷を続けて保有するかというエンゼルスの決断は影響されるだろうとも。
また、エンゼルスのペリー・ミナシアンGMとかつて一緒に働いていたあるメジャー球団の幹部は、大谷があまりに“唯一無二”の存在であるため「本当の価値が誰にもわからない」と話している。同調するのは元ドジャースGMのダン・エバンズ氏で「大谷を獲得するなら、2人の選手を獲得するようなものだ」とも。さらに「近年のどんなトレードにおいても、私たちはこんな状況を見たことがない。前例を参考にできないし。価値については誰にも分らない」と続けた。大谷の価値をどう見積もるかは、トレード相手の選択に影響する。
そして大谷の価値が大きくなるほど、獲得する側の球団にも覚悟が必要になる。ブリッツアー氏は「もしトップ級の有望株やメジャーの選手を手放して大谷を獲得するなら、長期契約とセットでなくてはならない。自軍の柱になってもらわないと」と、短期的な視野での獲得は考えづらいとする。
また記事は、大谷の放出には球団オーナーのアート・モレノ氏が壁となる可能性も指摘している。「ミナシアンが(大谷放出を)勧めたとしても、オーナーが認める可能性は極めて低い」。大谷の放出はエンゼルスの再建を助けるだろうが、FA前に大谷をトレードするのはGMだけの判断では行えないとした。エンゼルスの選択は、いかに。
(Full-Count編集部)