鷹・リチャードの魅力と課題…待望の1号も藤本監督があえて“苦言”を呈したワケ
6回に今季1号ソロを放つも、そのほかの打席は「内容が悪い」
■オリックス 4ー2 ソフトバンク(12日・PayPayドーム)
ソフトバンクは12日、本拠地・PayPayドームでのオリックス戦に2-4で敗れた。先発の大関が初回、3回、5回と失点。リチャードが6回に今季初本塁打を放ったものの、反撃は2点止まりで、痛い今季ワーストの5連敗となった。
新型コロナの感染者続出、又吉、三森、中村晃と怪我人も相次いで緊急事態にある中で序盤に背負ったビハインドをなかなか跳ね返せなかった。6回にリチャードが今季1号ソロ、7回には渡邉陸の適時打で1点ずつを返したものの、8回、9回は走者を出しながらあと1本が出ず。「状態の良い選手を使ってるわけでね。それで打てなかったら、また考えていかないとしょうがないってことです」と肩を落とした。
この日、一矢を報いる本塁打を放ったのは、10日に1軍昇格を果たしたばかりのリチャードだった。6回に待望の今季1号ソロ。そこまでチームが苦戦を強いられていたワゲスパックのボールに詰まりながらもスタンドに運んだ。スタンドを沸かせる一発になったものの、試合後の藤本監督が口にしたのは、意外にも苦言だった。
「その後が内容が悪いよね。ファウルだったのを一発で決めるとかね。その前の三振のところでも、ファーストフライでバット折られたヤツでも、ワンツーからあのボールを振るか振らないかでワンスリーになるかツーツーになるかやから」
藤本監督が指摘したのは3回の第1打席、そして1死一、二塁でバットを折られて一飛に倒れた7回の第3打席のことだ。この2打席、リチャードはどちらも2ボール1ストライクと打者有利のカウントからバットが空を切り、追い込まれていた。特に7回は、一発長打の怖さがある一方で、変化球への対応に拙さがあるリチャードに対して、直球勝負は考えづらい場面。にも関わらず、真ん中低め、ボールゾーンへのフォークに空振りした。