8月の西武は「強いと信じている」 コロナ禍も前向き、辻監督が描く優勝のシナリオ

西武・辻発彦監督【写真:小林靖】
西武・辻発彦監督【写真:小林靖】

20歳の長谷川が「1番・右翼」、18歳の滝澤が「9番・遊撃」で出場

 西武は主将の源田壮亮内野手、守護神の増田達至投手ら6選手が13日に新型コロナウイルス陽性と判定された。それでも同日、本拠地ベルーナドームで行われたロッテ戦には3-0で完封勝ち。辻発彦監督は「若手にとってはチャンス」とコロナ禍をプラスに受け止めようとしている。実際、昨季の42年ぶり最下位から巻き返し、首位ソフトバンクを1ゲーム差で追いかけている。

 この日、「1番・右翼」でスタメン出場した長谷川信哉内野手と、「9番・遊撃」の滝澤夏央内野手は、いずれも今季中に育成選手から支配下選手に昇格したばかりだ。長谷川は育成ドラフト2位入団で2年目の20歳。高卒新人の滝澤に至っては、8月13日の誕生日でようやく19歳になる。63歳の辻発彦監督は「1番と9番が19、はたちだもの。これは大きな経験になる。そういうことがあって強いチームになっていければ、一番うれしいことなんでね」と言って目を細める。

 滝澤は、源田が5月に右足を負傷し出場選手登録を抹消されたことから同13日に支配下登録を勝ち取り、即1軍でスタメン出場を果たした。身長164センチの小兵は50メートル5秒8の俊足で、遊撃守備も名手の源田に大きく見劣りしないレベルにある。この日は源田がコロナ禍で再び離脱したことを受けて、22試合ぶりにスタメン出場。7回の打席では右前へクリーンヒットを放った。辻監督は「滝澤にまたチャンスが来た。ちょっと下(2軍)でと考えたこともあったけれど、(1軍に残しておいて)良かったです」と笑った。

 一方の長谷川は今月2日に支配下登録され、こちらも即1軍スタメン。西武OBで米国帰りの秋山翔吾外野手(広島)を獲得できなかったチーム事情もあって、最近5試合連続で外野手としてスタメンに名を連ねている。50メートルは滝澤と同じく5秒8だが、この日は若さゆえの失敗もあった。

辻監督「球宴前まで上にくっついていければ…」

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